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編まれる脳
Braided Brain

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はじめに

この記事は、あなたを「絵画」という芸術の世界へとお誘いするものです。それは、芸術家の自己表現という枠組みを遥かに超えた、知的な営みの世界です。記事の筆者かつ絵の作者である私とともに『Braided Brain(編まれる脳)』という作品を読み解くことで、あなた自身も「絵を描いてみたい」と思うきっかけになることを祈っています。少なくとも、絵を描くということが、身体と心、理論と実践、論理と信条、そしてその先にあるすべてを繋ぐ、活発な営みであるさまをお伝えできれば幸いです。

芸術家にとって、自分の作品について語ることは常に大きな挑戦だといえます。作品に制作において、自分が何を目指しているのかを完全に理解していないということもありますし、何より、作品が持つ魔法や神秘性を不要なおしゃべりによって壊したくないという思いもあります。「芸術はそれ自体が物語るべきだ」「芸術家は説明しすぎるべきではない」……伝統的に、寡黙であることが芸術家の美徳として謳われてきたきらいがあります。しかしながら、もし誰かが「喋りすぎだ」とあなたを嫌うなら、私個人としてはもっと喋り続けるよう促したいのです。できれば、さらに大きな声で。

というわけで、私も自分の作品についてここに少し書き記します。

Braided Brain 2
Oil on canvas
55 x 75 cm
2025


Braided Brain 1
Oil on canvas board
24 x 30 cm
2025

作品が生まれた背景

私がこの絵を描いた背景を振り返ってみると、複数の因子が作品のモチーフに影響を与えていたことに気がつきました。

第一に、「少女」を描きたいという思いがずっとありました。考えに耽る、一人のうら若き少女です。当時、私はドナルド・トランプをはじめとする世界中の権力者たちが、少女たちを性的搾取しているというニュースを読んでいました。私は、その問題に対する怒り、挫折感、そして深い悲しみを吐き出す方法を探していました。私自身、過去に性犯罪者に遭遇した経験が一度ならずあり、そうしたことにも思いを馳せていました。怒りを感じる一方で、幼い少女の持つ魅力、そしてそれに心奪われる大人の心理は、私の知的好奇心を掻き立てます。悪名高い名作『ロリータ』において、ハンバート・ハンバートは自身の性的興味について、陶酔と苦悩を告白しています。「少女」というテーマは、すべての芸術にとって常に興味の対象であり続けているのです。

第二に、最近、過去のトラウマに苦しむ方と対話する機会がありました。その会話のあと、私自身の過去のトラウマ的な経験が鮮明に脳裏に蘇ってきました。このようなフラッシュバックはPTSDの典型的な症状であり、これまでに何度も経験してきました。しかし、以前のようにそのフラッシュバックに打ちのめされる代わりに、今回はある種の「強さ」を私の中に感じました。自分に起きたこと、そして自分が過去に何をしたかということに対して、もう恐怖も恥ずかしさも抱いていない自分に気づきました。完全に、と言っては嘘になりますが、事実を事実のまま受け入れる準備ができたように感じました。加害者や過去の自分を悪魔のように描き、断罪することはもう終わりにし、ただ前へ進む準備が整ったような、自分のモードの変化に気がついたのです。これまで感情的にしか語れなかった私の経験を、より俯瞰して語ることができるかもしれない、という思いから、よりこの「苦しむ少女」というモチーフに近づいていったような気がしています。

第三に、「髪型の政治学」について、そして人々がいかに些細なことに対して過剰に反応するかについて考えていました。メンタルヘルス、セクシュアル・マイノリティ、タトゥー、人種差別、そして型破りな髪型など、他人が他人であるという当たり前の事実に関することが、戦争を引き起こしたり、見ず知らずの他人への集団的な憎悪を生み出しています。特に「編み込み」というスタイルが、時にいかに挑発的になり得るかに注目しました。そもそも男性が長髪であることについて、文化によって、また、個人の年齢層や社会的属性によって非常に複雑なプロトコールがあることは誰もが体感したことがあるのではないでしょうか。長髪男性に対して、「君は似合うからいいよね」とか、「~じゃその髪型は通じないよ」だとか、そうしたコメントは多く聞かれます。私はよく夫の美しい長髪を編んであげるのですが、健康的な体を持つ異性愛者のオランダ人男性が長い髪を編んでいるという事実だけで、彼を深く愛しているはずの人物にさえ、激しい嫌悪感を抱かせることがあると最近知りました。男で長髪はおかしい、という根拠の曖昧な意識が社会全体になんとなく蔓延っており、長髪を保つこと自体が政治的な意見となってしまう。これは非常に興味深い現象だと思い、そこから「編み込まれた髪と視覚的に絡み合う脳」というインスピレーションを得ました。

第四に、先日夫と『ストレンジャー・シングス』を観ていたのですが、悪役ヴェクナの存在が私の潜在意識に入り込み、視覚的な要素として間違いなくゲスト出演しています。ヴェクナはイレブンとの戦いの結果皮膚を焼かれ、異常発達した臓器が剥き出しになっている、というような外見をしています。皮膚が取り除かれた、というのは比喩としていつでも興味深いものですし、また、異常発達、というのも視覚的、芸術的、哲学的に興味深いものです。

第五に、私は自分の絵画を通して探求し続けられるテーマを探していました。大学で建築を学んでいた頃、手がけるすべての設計プロジェクトの背後には、常に私個人の哲学的テーマがありました。アーティストとして、視覚的にも知的にも深掘りできるテーマを求めていた私にとって、『Braided Brain』はまさにそれだと感じたのです。

考察

描き上がったものは、描いた当人である私の目には、ある一人の少女が出来事を処理している姿に映ります。過去、現在、そして未来におけるトラウマ的な経験を処理しているのです。彼女は、一つの学びの瞬間にいます。自分が「女の子」であるというだけで、世界はいかに独特の厳しさを持って接してくるかということ。怪物は身近に存在すること。そして、特定の状況下では彼女は全くの無力であり、それは彼女がどれほど努力しようと、どれほど善意を持っていようと関係がないのだということ。彼女は今、その現実を自分の中で咀嚼しているのです。女性の辛さを強調したいというよりは、ある少女の痛みを通して、この世界の捩れや私たち人間全体の苦しさに刃を入れ、覗いてみたいという好奇心も感じられます。

もちろん全く違うように見てもらうのも大歓迎です。そもそもこれはただの画家のお喋りであって、価値観の押し付けではありません。自分の目で絵を見て、感じ、ぜひ共有いただければ画家冥利につきます!

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